女の人の大半は、大人になるとお化粧しますよね。
私も大学生になった頃からお化粧デビュー。
今で言う、女子力低めの私ですが、当時化粧品を買うことはなぜか大好きでした。
綺麗な瓶に箱、リッチな香り、夢みたいな色合いに、ときめきの乙女だったのです。
今の若者がどんな化粧品を使っているのか全くわからなくなってしまいましたが、
そのころはクリニークやシュウウエムラ、背伸びしてシャネルやエリザベスアーデン。
雑誌であれこれ調べあげ、デパートで会社帰りによく購入したものでした。
それが何十年の時を経て、最近は薬局で、保湿第1の化粧水とジェル。
コロナを言い訳に、普段はできる限り化粧をしない毎日。
お散歩に出る時は、マスクにツバヒロ帽子、これで日焼け対策も万全だもんね、ということにして
家ではメガネ、鏡を見ることもだいぶ減ったなぁ。
そして、どのレベルで玄関先に出てもいいのか?人として、いや女性としての問題笑
それこそ昔は近くのスーパーに行くのもコンタクトを入れ、化粧もして、髪も直して行きましたが、
徐々にその自分的制約も崩れ、今や宅急便の受け取りに出るのはパジャマ兼部屋着で、
顔も眉毛さえ書き足しとけば0Kだもんね、と言う酷い事になってます。
しかしこれではいけません。
ある日コンタクトを入れ、鏡をじっと見ると、
疲れたおばさんがそこに。
え?私こんなだっけ?
ひゃーっ、やっぱ緊張感のない生活をしてるとこうなっちゃうのねー。
しかし一方、お化粧をしないのも、肌にはとても負担が少ないのだとも思います。
ファンデーションやそのクレンジングによる肌ストレスが減って、肌そのものは元気な気がするのです。
十分な保湿と、紫外線を避ける これが肌には大事。つまり加湿された部屋で、何もせず保湿してこもっていれば良いことに。
が、お化粧はしなくても、顔に緊張感を持たせるって大事ですよね。
全体的に下がって表情に覇気がない。
ちゃんとしよう。
ある程度は緊張感を持った生活をしよう、と気を引き締めるこの頃です。
化粧といえば
青春真っ只中の高校時代、まだ化粧をしたことのない時、
中島みゆきさんの「化粧」と言う曲と出会いました。
今でもずっと仲良しの大親友が教えてくれたのです。
当時の中島みゆきさんの曲といえば「わかれうた」や「ひとり上手」「悪女」などが有名で、
今とはちょっと違い、ふられる曲ばかり、というイメージで、
中島みゆきさんが好きというと「暗い」とかいわれたもんでした。
この「化粧」も、思いを寄せてる相手に振り向いてもらえず、
せめて最後に会う夜は、いつもはどうでもいいと思っていた 化粧 をして
せめて、最後だけでも綺麗と思わせたい という女心を歌ったもの。
そして、最後の別れ、彼のバスを見送るまで、
”流れるな 涙 心でとまれ
流れるな 涙 バスが出るまで”
と言う歌詞。
時には涙を武器にしたり、何かとすぐに涙を流してしまうというのが女性のイメージだったのに、
心でとまれ って。
せめて最後だけでも、強く、凛とした綺麗な自分を見せるんだ、と言う意地のようなもの。
当時の高校生だった私の心に響きました。
あれから35年近く。
何度、この曲を思い
”流れるな涙 心でとまれ” って頭の中で唱えたでしょう。
大人になったな私。
そりゃぁね、35年もあればね。
そして再びこの歌を思い返し、
やっぱり化粧って好きな人のためにするんだなって思います。
多感だったあの頃、中島みゆきさんを教えてくれた友人とは心が通じ合い、今でも1番の親友。
中島みゆきさんの歌詞の深さを語り合った、遠い青春の記憶。
今や女性だけの特権ではなくなりつつある化粧ですが、
ないがしろにせず、”凛とした美しい女性”を目指して、
本気出しちゃおうかな笑